TOP SECRET〜永久ゴマのヒミツ〜  

山口、田中、村田         

1.永久ゴマの原理について

磁石のついたコマを回す事により、コイル@の磁界が変化し、電流IBが流れる。電流IBがトランジスタに入り、増幅され、電流ICを流す。(図@)

 

 

図@作動原理1

 

その電流ICが流れることで、コイルAは電磁石と 

なる。コイルAに磁界が発生し、磁石のついているコマは加速される。これらの一連の動作を繰り返すことでコマは回り続ける。(図A)

 

 

図A作動原理2

まとめると、コイル@→センサーの役割。トランジスタ→電流を増幅。コイルA→コマの加速の役割。となる。

 

2.実験

1)コイル・トランジスタのはたらき

図Bのような回路を作り、コイルに磁石を近づけたり遠ざけたりして電流が発生することを確認した。電流が発生すると発光ダイオードが点滅するようにした。

その結果、近づけている途中、遠ざけている途中に動きを止めると電流は流れなかった。次にS・N極と電流の方向及び近づけたときと遠ざけたときの電流の方向を調べた。

N極を近づける・S極を遠ざけると+、N極を遠ざける・極を近づける→−、の方向に電流が流れた。また磁石を近づけたり遠ざけたりするスピードを早くしたり、磁力を大きくすると電流は大きくなった。この現象は「電磁誘導」で、その流れる電流を「誘導電流」と言う。                            

B                    図C

次にトランジスタが電流を増幅することを確認し、またそれが何倍に増幅するかを計算した。図Cのような回路を作り、最初に流した電流がトランジスタを通ることによって何倍に増幅されるか測定した。その結果が下図(図D)である。

 

           図D

横軸IBが最初に流した電流の強さで、縦軸ICがトランジスタを通って増幅された電流の強さ。そして図DをもとにしてIC/IBで計算しました。その結果240となり、電流はトランジスタによって240倍に増幅されていることがわかった。

 

2永久ごまの製作

私たちは、これらのことをふまえてこのような市販のキットを使い永久ゴマを作って回してみました。

コマの極性についてピップエレキバンを使って調べると、直径方向にS極・N極で出来ていました。

テキスト ボックス: 図Eキット部品 

私たちは、ある一点でコマが回転し続けるのではないかという予想を立てていました。しかし実際に回してみると、予想と違いコマは不規則に回った。

次に私たちはキットについている台のかわりに、時計皿を使ってこまをまわした。時計皿を使った場合は、円を描くようにきれいに回った。これは時計皿が凹面状になっているからだと考えられる。また時計皿でこまを回した時、時々だがこまがある一点で回り続けた。これは、コイルとこまの距離や時計皿の位置などの条件が整ったときに起こった。

 

3)回転数の測定

次にコマの回転数の測定をした。左の写真は実験の様子です。回転数の測定にはストロボを使用した。

ストロボを使用する際に、円盤状に切った紙を半分黒に塗りつぶしたものをコマの上にのせて回転数を測定した。

テキスト ボックス: 図Fストロボによる回転数測定 

測定方法は、半分黒に塗りつぶした円盤をコマに乗せることによって、ストロトボの点滅数とコマの回転数が一致すると、コマが止まって見えるようになる。このときのストロボの点滅数がコマの回転数になる。
 測定の結果;質量2.59g、半径0.89cmの小さなこまは毎分6540〜6900回転し、質量3.55g、半径1.005cmの大きなこまは毎分7110〜7500回転した。

 

(4)作動原理どおりになっているか確認

図G コイル@、Aの電圧

 作成したコマが作動原理どおりになっているか確認するために、コイル@・Aそれぞれの電圧の周期を測定し、回転数を割り出した。そのためにオシロスコープを使用した。

上段の波はコイル@の電圧の周期を示し、下段の波はコイルAの電圧の周期を示す。コマが近づくとコイル@の電圧が上がる。ついでコイルAの電圧が上がり、コマを加速させる。コマが離れ、コイル@の電圧が下がると、コイルAの電圧も下がる。そしてコマの加速を止める。このことから、コマの1周期の間にコマが1回転していることがわかる。縦軸の1マスは0005秒を示していることより、コマの1周期の時間を計算するとSとなった。

「回転数=601周期の時間」の式に数値を当てはめると、回転数は約7143回/sとなった。これはストロボでの回転数とほぼ同じになった。コマは作動原理どおりになっていたので、回転数と電圧の周期の関係はなりたった。

 

3.考察

 さらに、コマの回転数は何の影響によって変化するかを調べてみた。コイルの巻き数を増やしてみた。するとコマの回転数はあまり変化がなかった。次にこの台をガラス(時計皿)にしてみた。するとコイルの巻き数大の回転数は減少していた。これは時計皿の湾曲の度合いが大きく、コマ大とコイルの距離が遠くなったからだと考えられる。コマ小の場合はさほど距離の変化がなかった。これらのことから、回路の性能によって回転数が変化すると考えられる。(トランジスタの性能etc…

コイルの巻数大+専用台

 

巻き数大+時計皿

 

回転数

 

 

回転数

コマ小

6540〜6720

 

コマ小

6540

コマ大

6180〜6240

 

コマ大

5940

 

4.まとめ

私たちは永久ゴマを実際に製作し、原理通りに動くことを確認した。

コマの大きさ、質量、台の条件を変えて回転数の変化を調べましたが、あまり変化はなかった。

 

 

5.感想

永久ゴマについていろいろ調べていくうちに、私たちは実際に永久ゴマを作ってみたいと思った。しかし今回は時間の関係で自作することができなかったので、今後の課題として自作で永久ゴマを作ってみたいと思っている。

 

参考文献

本田寿一、山下紀幸;トランジスタ技術19952月「いつまでも回り続けるコマの試作・実験とその応用」、CQ出版社1995